時系列PIVに対して新しい機能を装備したDynamicStudio7.3をリリース

より早い解析機能、新しく改善されたモーダル分解法、CFDとの容易なデータ互換を備えた新しいDynamicStudioソフトウェアがリリースされました。

CFD出力機能によるPIV計測結果とCFDやCADデータとの融合

PIVデータは、EduPIVのノズル内部のCFDシミュレーションにおける境界条件として使用されました。PIVとCADデータはParaViewを利用し、CADによるフローノズル図とともに表示されています。

流体における研究課題は、時に実験と数値計算の双方がしばしば利用されます。数値計算のシミュレーションとしてのCFD(Computational Fluid Dyamics)は、境界条件や初期条件として実験データが利用されます。最終的には流体の詳細な情報を取得することにあります。

DynamicStudioにおけるCFDエクスポートは、実験結果をCFDシミュレーションで直接利用することができ、CFDメッシュとジオメトリー場にPIVのベクトル結果を表示させることができます。

PIVベクトルデータはOpenFOAMとして出力され、ParaViewの様なツールにおいて読み込み、操作及び表示することができます。

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新しいProper orthogonal Decomposition (mPDA)アドオン

mPOD modes separated
一見してmPODモード2と4は同じように見えるが、モード2は鞍点を示し、モード4は渦を示しています。

Measurement Science and Technologyに掲載されたベルギーのフォンカルマン流体力学研究所(VKI)との共同研究は、流体力学の分野で2020 年の Outstanding Paper Award を受賞しました。時系列データを利用することで、共分散行列の周波数領域プロットで流れの主要な周波数を特定できます。ユーザは出力モードを個別の周波数帯に出力することができます。このように、マウスを数回クリックするだけで、従来の POD が混同していた可能性のある現象を互いに明確に分離できます。 mPOD はスカラー 2D および 3D ベクトル マップに適用可能です。

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POD及びmPOD

マニュアルフィルタ適用:レンジ、UOD、テンポラル、UOD
PODフィルタ適用:1メソッドのみ

POD と mPOD を使用して、流体中の主要な構造を見つけるために利用することができ、ノイズになりやすい最もエネルギーの少ないモードを削除することにより、流体データをフィルター処理することができます。

流れの事前知識がない場合、支配的な構造を見つけるのは難しい場合があります。PODとmPODは、手動で定義されたフィルターで何度もトライ&エラーの試行を繰り返すことなく、シングルステップでこれを行うことができます。

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1ステップでイメージ張り合わせを可能とするアクティブターゲット

ActiveTarget と新しい半自動化された Active Image Stitching を使用すると、視野が重なる 2 台以上のカメラを使用して、空間解像度を犠牲にすることなく、より広い視野を計測できます。アクティブ ターゲットの各ドットは個別に認識できるため、各カメラから見えるセンター マーカーは必要ありません。

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Adaptive PIV処理におけるGPUプロセッサによる速度の向上

アダプティブ PIV は、PIV の最先端の処理方法(検査領域(Interogation Area)のシーディング濃度に応じた大きさ、を速度勾配応じた計上の適合を行うPIV処理手法)として一般に認識されています。

アダプティブ PIV 処理は、従来よりも最大 4.6 倍高速に実行できるようになりました。この高速化は、CPU と GPU を並列に使用することで実現されます。速度の向上は、高解像度 PIV 画像の処理において有効です。

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新しい時系列PIV用高速度カメラ

SpeedSense T1340(4Mピクセル、最大3270fps)

SpeedSense VEO1310及びVEO1010(1Mピクセル、それぞれ最大10860fps、8420fps)

これらのカメラは、現在のポートフォリオのギャップを埋め、非常に高い感度を備えています: VEO カメラでは最大 80,000 ISO、T1340 では最大 125,000 ISO です。これにより、照明条件が難しいアプリケーションに適しています

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