体積流速計の測定原理

種々の解析手法の概要

体積速度測定法 (PTV) には、粒子追跡 (PTV) および再構成を基礎とする2つの主要な解析手法が存在します。さらに、これら2つの手法を組み合わせたハイブリッド手法も使用することができます。

PTVを基礎とする手法は、3次元空間内の各粒子とその重心を検出し、これらの3次元の重心位置を経時的に追跡します。その結果は、粒子の軌跡で表されます。粒子の重心は、通常、測定に関与する個々のカメラからの三角測量によって計算されます。

再構成

再構成とは、粒子情報が一切ない状態で3次元ボクセル空間内の粒子のグレー値を再現することを意味します。

再構成を基礎にするアルゴリズムは、まず、測定の時間ステップごとから得た3次元粒子のグレー値分布を再構成する必要があります。測定体積の全範囲にわたる種々のグレー値から構成される3次元画像が、再構成アルゴリズムによって作成されます。この3次元画像はボクセル空間として知られており、ボクセルはピクセルの3次元版と考えることができます。2次元PIVと同様に、このボクセル空間内の個々の粒子の位置は知られておらず、追跡もされません。再構成手法は、取得中に粒子があった状態に粒子のグレー値の情報を再分配するにすぎません。

DynamicStudioでは、ボクセル空間を再構成するために、最小視野線 (MinLos) や同時乗算型代数的再構成法 (SMART) などの様々な手法を提供しています。

解析

再構成済みのボクセルの視野すべてについて、別の段階で速度ベクトルを解析する必要があります。通常は3次元最小二乗マッチングが使用されますが、3次元粒子追跡速度測定も可能です。

image of flow motions analyzed with least squares matching
最小二乗マッチングを使用して解析した種々の流れ挙動の2次元例

3次元最小二乗マッチング (3D LSM) は、ボクセルの微小体積 (直方体) の平均速度を計算します。この微小体積は2次元PIVの微小領域に類似しています。相互相関とは対照的に、DynamicStudioでは、第1時間ステップと第2時間ステップとを相互に一致させるために、直方体を変換、回転、せん断、および縮尺する種々の反復段階が使用されています。その結果、3D LSMが変換を解析するだけでなく、速度解析の直接的な結果として完全な速度勾配行列も解析します。3D LSMの結果は、均一なオイラー格子上の直方体ごとのベクトルと勾配の集合となります。

3次元TOMO粒子追跡速度測定法 (3D TOMO PTV) は、再構成手法およびラグランジュ軌跡を計算する追跡アルゴリズムを使用するハイブリッド手法です。したがって、このアルゴリズムは、再構成後の別の段階として、ボクセル空間内の個別の粒子を特定する必要があります。検出された粒子の重心位置は、粒子の軌跡を生成するために、ここでも経時的に追跡されます。

再構成手法

image of sketch of minlos principle
MinLosの原理の略図

最小視野線 (MinLos) 再構成は、ボクセル空間を再構成するためのDynamicStudioにおける最速の手法です。これは、低~中程度の種密度 (4台のカメラ配備で最大 0.025 ppp) に適しています。この手法では、各ボクセルのグレー値は、個別のカメラで観測された種々のグレー値の内、最小であったグレー値によって決定されます。この例で示されるように、2本の視野線が交差するボクセル空間内の点ごとでグレー値が決定されていることがわかります。この例で見られるように、グレー値は、画像取得中に実際の物体 (粒子) が存在しない場所でも再構成することができます。結果として得られる仮想グレー値は、いわゆるゴースト強度またはゴースト粒子と呼ばれます。

image of principle of MART reconstruction
MART再構成の原理。(Elsinga G.E., Scarano F., Wieneke B. and van Oudheusden B.W. (2006); Tomographic particle image velocimetry.Exp Fluids 41:933-947(15)

同時乗算型代数的再構成法 (SMART) は、G. Elsingaらによって発表されたMARTと、さらにC. AtkinsonとJ. Soriaによって開発されたものを基礎にした再構成手法です。ここでは、高種密度 (4台のカメラ配備で最大 0.05 ppp) でも計算コストと計算精度の均衡が十分に維持されています。これは反復的手法であり、一般的にはボクセル空間の第1推定値を計算するためにMinLosが使用されます。その後、各カメラから得たピクセルごとのグレー値が、種々のグレー値が相互に乗算される重み行列によって、ボクセル空間に投影されます。この処理が終了すると、グレー値情報は、合成カメラセンサーに逆投影されます。逆投影で得られた合成画像は元の画像と比較され、次の投影反復のための調整が可能になります。

体積校正の精密化

動作機序
手法

  • 標準的な再構築
  • ボクセル空間を部分体積に分割
  • 部分体積をセンサー上に投影:
    • 初期画像との相互相関
    • 視差ベクトルの計算
  • 正しい校正

-> 相関に基づく + 高度な堅牢性
-> センサー面上 + 高速

結果の比較

  • VV再構成
  • 初期校正: 赤色ベクトルは一般的にノイズが高く、一貫性が低い

速度:

  • 緑色 = 模擬データからの3D-LSM
  • 赤色=初期校正からの3D-LSM
  • 黄色 = 調整済み校正からの3D-LSM
  • 調整済み校正により、外れ値が低減
  • ベクトルは模擬体積からのベクトルと一致性が高い

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